2008年11月09日

女性に多い性格上のいやな歪み

504f9e07.jpg昭和53年に発行された、筒井康隆さんの「七瀬ふたたび」。ボクが持ってるのは昭和61年の29刷版。年に一度くらい同じことを書いていますが…この作品が好きです。筒井さんの作品だと、時をかける少女も好きです。
筒井さんの作品は「七瀬ふたたび」に限りませんが、今なら差別的と指摘されるような表現が随所に出てきます。ですけど昔の作品だからねー。いまどき「女性に多い性格上のいやな歪み」とか書いたら非難ごうごうですわ。
筒井さんは高校時代に女子にいじめられたのをずーっと根に持っているんです。青春時代に多数の女子に包囲されていじめられると堪えますよね?その点だけは共感します。
http://www.jali.or.jp/tti/index.htm
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AD%92%E4%BA%95%E5%BA%B7%E9%9A%86

で、「七瀬ふたたび」は何度かドラマ化されているようですが、ボクは子どもの頃にNHKで観て強く印象に残っています。
超能力者たちが迫害されて…全滅するというお話です。
エスパーたちはいろんな試練を乗り越えていくのですが、生き延びることはできないんです。
勝手に心を読まれたり、透視されたり、時間を遡ったりされちゃうのは確かに恐ろしいですからね。超能力者の抹殺を目指す秘密組織にあっさり全滅させられてしまいます。
ですけど、ヒロインの七瀬たちは好き好んでエスパーに生まれたわけではないので納得いかない。でも結束して抵抗運動を組織するわけではなくて、目立たないように生活して逃げてばかりいるのですが追い詰められて全滅。ああ無情。

子どもの頃は超能力を信じていたので、自分が突然超能力に目覚めたら?と心配したんです。そりゃあ、本気で対策を考えましたよ。だけど、解決策が見いだせないんです。うーむ、目覚めちゃったらどうしよう?

七瀬は死の直前につぶやきます。
「自然よ。なぜ超能力者などという突然変異を人類にあたえたのですか。ああ。そうなのね。突然変異体が迫害されるのは当然だというのね。それじゃ、わたしたちが死んだあとで、もっと多くの超能力者が生まれてくるの。じゃ、その人たちは普通人を淘汰するの。ねえ。どうなの。なんとか仲良くやっていくことはできないの。ああ、そんなこと、わたしにとってはどうでもいいことだわ。でも、その時は、お願いだから、その人たちにわたしたちのような苦しみを味わわせないでね。迫害される苦しみを、できるだけ柔らげてあげて頂戴。神様。なぜ超能力者をこの世に遣わされたのですか。人類を試すためだったのでしょうか。それなら、もしそうだとしたら神様、人類はまだまだです。」
誤植かもしれませんがそ文庫版のママ。このつぶやきが好きなんです。ドラマで多岐川裕美さんが語るのがあまりに切なくて、感動しました。どのように感動したのかと聞かれるとなんとも表現しようがないんですけどね。

soldier009 at 10:26 │Comments(0)TrackBack(0)この記事をクリップ! 日記 

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